『her/世界でひとつの彼女』を観た!

先週末『her/世界でひとつの彼女』という映画を観てきました。

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 一言でこの映画を表すとSF系ウディアレンといったところでしょうか笑

舞台は近未来のロサンゼルス。

作家であり離婚調停中の主人公のセオドアが人工知能のOSと恋に落ちる映画ですが、

一人の人間の再生と成長の物語であり、

そこには普遍的な恋愛観と人間観が描かれていました。

 

まず、この映画が“この時期”に公開されたのが大きいと思います。

近未来を描いたSF映画ですが、

こういう未来はもうすぐやってきそう!

と思わされるくらい、

未来の描写が自然に受け入れられるものになっていることです。

これはやはり音声認識技術、ウェアラブル端末の発達や

人工知能がクイズで人類の知能を超えてきている時代だからこそだと思います。

着想は斬新なのですが、全く観ていて違和感を感じませんでした。

 

役者、映像、美術、音楽、、全てにおいて素晴らしかった映画なのですが、

特に役者の演技がこの映画の最大の見所だと思います。

ヒロインを演じるスカーレット・ヨハンソンは、

一切スクリーンに登場せず、声のみの出演となっています。

ですが、笑い声、ちょっと甲高いハスキーボイス、知的なセリフなど、

本当に存在しているように思えてくる演技がとてもよく、

彼女の作品の中では1、2を争うくらい素晴らしかったです。

また、ホアンキンフェニックスの繊細で、

どこか切なそうな孤独感漂う雰囲気も映画とマッチしていました。

ホアキン・フェニックスエイミー・アダムスとは

「ザ・マスター」でも共演していますが、あの映画とは全く違い、

自然で2人ともとてもいい演技をしています。

 

そして近未来の背景にPOPな色調、

暖色のオレンジやサーモンピンクが映っていて、

この作品の象徴的な色なのかなと思いました。

スクリーンの空の色も青系ではなく、

くすんだクリーム色ばかり映し出されていました。

描かれる時代は近未来だけど、どことなくレトロ感が漂う、

そんな新旧を織り混ぜた雰囲気が何だか心地良かったです。

最後に大好きなアーケイド・ファイア

オーウェン・パレットの優しいサントラも素晴らしく、耳に自然と馴染みました。

 

この映画を観て面白いと感じた人は、

ミシェルゴンドリー監督の『エターナルサンシャイン』とかおすすめです!

エターナル・サンシャイン | Movie Walker

 

ではでは!